根継ぎ
主柱の根元が腐っていたので、金輪継ぎ(かなわつぎ)で補強しました。基礎もベタ打ちとし切り石を置きます。これで湿気もなく風通しも良くなり、シロアリも来ません。腐朽菌も繁殖しにくい桧の赤身を使用しました。
まだ100年は十分に生きると確信しています。
これぞ先人の親方様の知恵と技術の結集でしょう。私たちもこのことを伝承して行くのが使命なので、若い人たちにも受け入れられるよう頑張ります。
9本根継ぎ
全部で9本根継ぎをしました。地震の時の横揺れで、継いだ部分がずれたり倒れないか心配される方もいらっしゃると思うのですが、金輪継ぎは横の力に非常に強い継手(つぎて)です。試しに柱を横にして継手に大きな力を加えると、継手部分より先に柱が裂けます。
古民家は、上手く継手を使えば大部分の場合、補強できます。
安心して相談してください。
管柱の補強
おそらく雨漏りでシロアリに食われたのでしょう。しかし、まだ三分の一残っていましたので、今回は杉の赤身で添え柱しました。
桐タンスの再活用
古いタンスの引き出しを使って物入れに再利用。もちろん材質は桐ですから、入れた書類も安全ですよ。
また、夏用建具を収納した箱も、こまかく棚を作り収納棚に再利用しました。
内装事例
煤竹のタオル掛け
農業機械(とうみ)の修繕依頼
農業機械(とうみ)の修繕依頼をいただきました。
玄米、麦、大豆などの選別に使う道具のようです。
古民家の、玄関庭(土間)に置くそうです。古民家にぴったりです!
伝統構法「シャチ栓引き」
伝統構法「丸太組み」
伝統講法の一つで、丸太組みがあります。
丸太と丸太を組み合わせる時、丸太を桁や梁に落とす(組付ける)時などに使う方法です。
手板(ていた)で影を取る所の写真です。
左右や高さを思い違いすると組めません。慎重にひろいます。
胴張りに手板を使って、地棟を落とす作業。
上(かみ)下(しも)を間違えやすいから慎重に、それと高さも重要です。
破風板は、屋根のむくりを計算してらし(むくらす)ます。
それに合わせて、まゆもてらします。
約70年前の蔵に使われていた古材(地松)の二階板。
これだけの巾で上質な物で、8坪整うのは珍しいと思います。グリーン建築の家に使われる事になりました。